サントリー・トリスコンク

発売当初より、子どもの飲み物として、又カクテルの素材として人気を博した、濃縮果汁飲料トリスコンクでしたが、昭和41〜2年ごろ、市場の多様化やライバル商品の台頭もあって、売れ行きがグググっと落ちたのでした。サントリー本社より、トリスコンク復活戦線の大将に任命された“若くて比較的男前であった(今は見るかげもない)磯村氏”は、「品質向上はもちろんのことだが、パッケージによるイメージの大転換こそが最上の策」と、デザイン室に押し掛けました。その“若くて比較的男前であった(今は見るかげもない)磯村氏”の「メルヘンでっせ!」のキーワードと綿密な市場調査から、カンさんがデザインしたのがこれらのパッケージ、ラベルデザインです。

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業界紙「宣伝会議」の昭和47年6月号に、このトリスコンクのパッケージ改訂にまつわるレポート記事が掲載されました。当時はまだ、後の広告・宣伝キャンペーンまで視野に入れたパッケージンデザインという考えは希有なことだったようで、改訂から4年後に特集記事として企画されたようです。しかもレポート記事を書いているのがカンさん本人でありまして…真面目な雑誌ではあるはずで、本人も比較的、真面目に書いてはいるのですが、やはり“いらんこと言いすぎ”的な文章になっております。しかし、パッケージデザインとは何ぞや?その基本についての記述もしっかり書かれておりますので、デザイン関係の仕事をされている方などは、ゼヒお読みください。

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●昭和44年/カタログリーフ
  
●昭和47年型ラベル/オレンジ
●昭和47年型ラベル/グレープ
●資料提供/サントリー株式会社・デザイン部

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